Troubleshooting
紅茶のトラブル逆引き
渋い。薄い。香りが立たない。アイスが白く濁る。 いま起きていることから、考えられる原因と直し方を引けるようにしました。 原因は可能性の高い順に並べてあるので、上から試してください。
この索引について
原因も対処も、このサイトの「淹れ方」「水との相性」「扱い方・保存」「クリームダウン」の記事に書いてある内容から取っています。新しく足したものはありません。淹れ方は水と茶葉と好みで変わるので、上から順に試してみてください。
渋い・苦い
いちばん多い相談。渋みそのものは紅茶の持ち味なので、強すぎるときは「出しすぎ」を疑うところから。
考えられる原因
- 1
蒸らしすぎ
フルリーフは60〜240秒、ブロークンは45〜180秒が目安。ティーバッグならストレートで1〜2分。まず短いほうから試して、15秒ずつ伸ばしてください。
- 2
茶葉が多い
「ポットのための1杯」を足していませんか。あれが要るのは硬水で淹れるヨーロッパの話で、軟水の日本では渋くなりがちです。必要なカップ数ぶんだけにしてください。
- 3
ティーバッグを絞った・押しつぶした
渋みと雑味が一気に出ます。振り回すのもスプーンで押すのも避けて、軽く振って静かに引き上げるだけに。
- 4
ブロークンをかき混ぜた
フルリーフなら最後に軽く混ぜて均一にする淹れ方もありますが、ブロークンでやると雑味が増えます。細かい茶葉のときは混ぜないでください。
薄い・味が出ない
茶葉を増やす前に、お湯を疑ってください。温度が足りないと、短い蒸らしでは味も香りも出きりません。
考えられる原因
- 1
湯温が低い
紅茶は90度前後より高い湯だと、短い時間でも香りとコクが出やすくなります(低い湯でも抽出はされますが、出方が変わります)。魔法瓶やポットの保温、電気ケトルの再加熱ではなく、その場で沸かしたての熱湯を使ってください。
- 2
ポットやカップが冷たい
先にお湯を入れて温め、捨ててから使います。冷たい器に注ぐと湯温が一気に下がり、そこで抽出が止まります。
- 3
蓋をしていない
蒸らすあいだは必ず蓋を。マグならソーサーや小皿でかまいません。蒸気を逃がすと香りも温度も一緒に逃げます。
- 4
茶葉が少ない・蒸らしが短い
ここまで直しても薄いなら、はじめて量と時間の出番です。フルリーフはティースプーン小盛り1杯でカップ1杯分から。
香りが立たない
味は出ているのに香りだけ弱いなら、逃がしているか、そもそも飛んだあとかのどちらかです。
考えられる原因
- 1
蓋をせずに蒸らした
香りは蒸気に乗って出ていきます。蓋をするだけで変わります。ティーバッグでも同じ。
- 2
茶葉が古い、または保存が悪い
茶葉は吸湿性・脱臭性が高いので、開け閉めのたびに香りが飛び、においも移ります。密閉容器で冷暗所、3ヶ月くらいを目安に使い切るのが安心です。
- 3
水が新鮮でない、カルキ臭が残っている
記事が香りとの因果まで書いているわけではありませんが、水は新鮮であることが最優先とされます。汲み置き、二度沸かし、沸かし過ぎのお湯は空気が抜けています。水道水なら、大きめの気泡が出てから3分ほど沸騰させるとカルキ臭が抜けます。
アイスティーが白く濁る
クリームダウンと呼ばれる現象で、タンニンとカフェインが冷えて結びついたものです。味が極端に落ちるわけではありません。
考えられる原因
- 1
ゆっくり冷ました
常温で冷ますと粒が育ちます。熱い紅茶を大量の氷へ一気に注いで急冷してください。ここは直感と逆です。
- 2
濃く淹れすぎた
濃いほど起きやすくなります。アイスは蒸らし時間ではなく茶葉の量で濃さを作り、極端に濃くしないこと。
- 3
タンニンの多い茶葉を急冷した
ダージリンのセカンドフラッシュやアッサムは濁りやすい茶葉です。ニルギリ、ディンブラ、ヌワラエリヤなどクリアなものを選ぶか、水出しにしてください。水出しなら低温でタンニンがほとんど出ないので、確実に澄みます。
- 4
砂糖を冷えてから入れた
抽出直後の熱いうちに砂糖を溶かすと結合が抑えられます。甘くするつもりなら先に入れてください。
関連クリームダウン →アイスティーにおすすめの紅茶 →水出し紅茶(コールドブリュー)におすすめ →ニルギリ →ディンブラ →ヌワラエリヤ →アイスティー(基本) →
茶葉が浮いたまま沈まない(ジャンピングしない)
ポットの中で茶葉が上下に対流するのがジャンピング。目に見えて動かなくても抽出は進みますが、対流があるほうが均一に出ます。
考えられる原因
- 1
水に空気が入っていない
ジャンピングは水に含まれる空気で活発になる、と言われます(ポット内の循環そのものは温度差による対流です)。汲み置き、二度沸かし、沸かし過ぎ、魔法瓶の湯はいずれも空気が抜けています。運搬で鮮度の落ちたミネラルウォーターも不向きとされます。
- 2
ポットの温度が下がっている
水温が下がるとジャンピングは止まります。ポットは必ず温めてから使い、保温性の高いものを選んでください。
- 3
ポットの形が対流に向いていない
できるだけ丸いポットが理想です。平たい形や角ばった形は対流が起きにくくなります。
水色がくすむ・黒っぽくなる
淹れているそばから色が濁って見えるときは、道具を疑ってください。
考えられる原因
- 1
鉄製のポットを使っている
紅茶のタンニンが鉄と化合して水色が悪くなります。鉄製は避けてください。ボーンチャイナ製が理想です。
- 2
そもそもそういう水色の銘柄
紅茶の水色は黄金色から濃い茶色まで幅があります。淹れ方の問題ではなく銘柄の個性かもしれません。水色図鑑で見比べてみてください。
ミルクを入れると紅茶の味が消える
ミルクティーは、ミルクに負けない茶葉を選ぶところから始まります。淹れ方の問題ではないことが多い症状です。
考えられる原因
- 1
茶葉がミルクに負けている
コクと渋みのある茶葉を選んでください。アッサム、ウバ、濃く出るセイロン系、アイリッシュ・ブレックファーストなどが王道です。
- 2
牛乳が冷たすぎる、または低脂肪
成分無調整の牛乳を常温に戻してから加えてください。冷蔵庫から出したてを注ぐと紅茶の温度が落ち、香りが立たなくなります。低脂肪・無脂肪はコクが出ません。
- 3
紅茶が薄い
ミルクを足す前提なら、ストレートより濃いめに淹れます。ティーバッグなら2〜3分。それでも足りないなら、茶葉とミルクを一緒に煮出すロイヤルミルクティーの作り方に切り替えてください。
関連ミルクティーの楽しみ方 →ミルクティーにおすすめの紅茶 →アッサム →ウヴァ →アイリッシュブレックファースト →ロイヤルミルクティー →コク →ミルクインファースト →
カップごとに濃さがそろわない
ポットの下のほうほど濃くなっています。1杯ずつ順番に満たすと、先のカップが薄く後のカップが濃くなります。
考えられる原因
- 1
1杯ずつ満たしてしまった
少しずつ回し注ぎ、最後の一滴(ベストドロップ)まで注ぎきってください。濃い部分が全部のカップに行き渡ります。
- 2
ポットに茶葉を入れっぱなしにした
注ぎ終わったあとも茶葉が湯に浸かっていると、その残りは出過ぎて渋くなります。人数分を一度に注ぎきるか、茶葉を引き上げてください。
買ったときより味が落ちた
茶葉は保存中に落ちていきます。淹れ方を変えても戻りません。
考えられる原因
- 1
密閉できていない
茶葉は吸湿性が高く、においもよく吸います。密閉度の高い容器へ。袋のままなら密封できるクリップが便利です。開け閉めは短く、回数を少なく。
- 2
明るい場所・湿気の多い場所に置いている
冷暗所で湿気の少ないところへ。透明な容器は避けたほうが無難です。冷蔵庫も実はよい場所ですが、食品のにおい移りには注意してください。
- 3
買いすぎている
きちんと保存しても落ちます。3ヶ月くらいを目安に使い切れる量を買うのがいちばん確実です。
9つの症状・28の原因を並べています。